2022年4月、知床半島の沖合で、「知床遊覧船」が運航する観光船「KAZU 1」が沈没して乗客と乗員合わせて20人が死亡、6人が行方不明となり、第1管区海上保安本部は運航会社の社長 桂田精一容疑者(61)を業務上過失致死などの疑いで逮捕しました。
この事件で海上保安本部は、当時観光船を運航し、船の沈没後に遺体で見つかった豊田徳幸船長について、安全を確保する義務を怠り、船を沈没させて乗客と乗員を死亡させたとして、26日容疑者死亡のまま、業務上過失致死と業務上過失往来危険の疑いで書類送検しました。
一方、捜査関係者によりますと桂田社長は調べに対し、運航管理者の立場にあったことは認めたうえで「船を出したあとに引き返す判断は、船長がするものだ」などと供述しているということです。
海上保安本部は社長が安全を確保する義務があったにもかかわらず実務経験がなかったうえ、必要な連絡体制を確保していなかったとみて詳しく調べています。